てんかん発作とその様々な原因

 

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うさぎでは真のてんかんは稀です。てんかん発作は急速に起こり、2,3分間続きます。通常、完全に回復します。稀なケースですが、てんかん発作の後、うさぎが昏睡状態に陥ったり、あるいは失明することがあります。てんかん発作に似た行動はしばしば、重度の疼痛に際して見られ、うさぎは真横に倒れます。また白眼をむきます。

特発性てんかんが、白毛・青目のうさぎで見られることがあります。

うさぎでは2種類のてんかん発作が見られます。周囲の環境が認識できている焦点性発作と、意識が消失してしまう全般発作です。

 

 

筋肉の痙攣と急速眼振を呈する焦点性発作が起きたPancakeの例。

ビデオ提供はDelia Canas氏。

投薬治療を開始する前に、てんかん発作の原因を突き止めることが重要です。うさぎのてんかん発作治療としては、通常ジアゼパムまたはミダゾラムの投与、そして炎症抑制のための短期間のグルココルチコイド投与が行われます。一部のケースでは、抗てんかん薬をうさぎに投与することがあります。残念ながら、抗てんかん薬の効果は段々と低下していきます。

全般発作を起こしたFloraの例。突然、横倒しになり、体を伸ばして、筋肉が収縮します。

 

 

 

うさぎのてんかん発作の鑑別診断

 

ウイルス感染

ヘルペス・シンプレックス・ウイルス(HSV)に関連した脳炎

ウイルス性出血病(VHD)の末期

 

寄生虫感染

(げっ歯類の)ヒゼンダニ

エンセファリトゾーン・クニクリの脳感染に対する脳神経の炎症反応

トキソプラズマ症

アライグマ回虫

 

中枢神経系(CNS

CNSあるいは頭部の、外傷あるいは疾患

脳血管障害、例 頭部外傷後に生じるもの

パスツレラ・ムルトシダに関連した脳炎または内耳炎

トキソプラズマ症

 

臓器不全

腎不全

甲状腺機能低下症

 

全身性要因

胃腸うっ滞に伴う重度の疼痛

末期の肝リピドーシスとケトーシス

腎不全の進行に伴って起こる高窒素血症(過剰な窒素が血液中に存在する状態)

高血糖または低血糖

高カルシウム血症または低カルシウム血症

高ナトリウム血症または低ナトリウム血症

マグネシウム欠乏

心疾患

妊娠中毒

 

機械的要因

主要な血管群の動脈硬化症と石灰化

脳血管の石灰化/動脈硬化症

脳組織の重要な部分、または神経系を侵す腫瘍、アブセス、その他の病変

体表の刺激、例)被毛がこすれる刺激、肛門腺に干草の破片が入った刺激

死戦期

 

薬剤

抗菌薬の高用量投与 例)キノロン類(バイトリルなど)、ペニシリン類

リドカイン

 

中毒

有毒植物

殺虫剤

化学肥料

 

 

  

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