飼育うさぎへの給餌4:フルーツとベリー
Camilla
Bergstrøm - translated by Atsushi Fukuda, DVM
うさぎは甘い食べ物を好みます。フルーツには糖類(主に果糖)が含まれますが、特に健康状態が優れない時には、よいミネラルとビタミンの供給源となります。大部分のうさぎは若い頃から様々なフルーツをきっちりと消化できますが、少数のうさぎは水様便をしたりガスが溜まったりします。そのように個体差がありますから、どのくらいの量を与えられるのか試してみて、その分量を守るのは飼主さんの責任です。原則として、種はあらかじめ取り除いておきましょう。一部の種子には有害な成分が含まれています。 新鮮なパイナップルとパパイヤには消化を助け、消化管内で毛とくっ付いて(毛球症)しまう粘液(タンパク質、脂肪、糖質)を分解する酵素(ブロメリンとパパイン)が含まれています。これらの酵素は換毛期に毛を飲むことで通過障害を起こす予防に使えます。新鮮なパパイヤとパイナップルにしかこれらの酵素は含まれません。 軽度の消化器障害と軟便で苦しむうさぎに対して、バナナが有効であったという話もあります。バナナは大きな病気を抱えたうさぎの体重を維持するのにも使えます。このページの最下部に掲載している黒いフレミッシュジャイアントは牧草、ペレット、生野菜、ハーブに加えて、1日1本のバナナを食べています。バナナにはプレバイオティクス(Benebac, Probios, Protexinといった製品に含まれる腸内細菌=プロバイオティクスとは異なります)であるフルクトオリゴ糖が含まれています。こうしたプレバイオティクスは腸内正常細菌の増殖を助け、人およびうさぎに有害な細菌の増殖を抑制します。この作用により水様便や下痢を止める作用があります。その他の動物においては、フルクトオリゴ糖にはさらに、腸管における栄養吸収(鉄、カルシウム、マグネシウムなど)を高める作用があります。うさぎの消化におけるフルクトオリゴ糖についての詳細な情報は、The Nutrition of the Rabbit(de Blas
and Wiseman, 1998, 2010)をご覧下さい。. うさぎにとって、全ての糖が悪い訳ではありません。一部は腸内細菌バランスを整えてくれます。. うさぎがよく好むフルーツ
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